PCT出願、国際出願

PCT出願の流れ

PCT出願(国際特許出願)について以下のようなことを感じないでしょうか?
・国際出願(PCT)を考えているが手続きの流れがよく分からない。
・どんなタイミングで誰に相談すればよいのか分からない。
・いざ、出願してみるといろんな書類が送られてきてどのように対処すればよいのか分からない。
このような心配ごとを少しでも解消できればと、このページを作成しました。時系列に沿ってPCT出願(国際特許出願)の流れをご紹介します。

2008年7月1日以降の出願について庁手数料が減額されます。

出願までの流れ

何かのきっかけで外国への出願を考えたときに、どのような順序で何を行えばよいのでしょうか。まずは、出願前に起こることを追ってみましょう。

いつ・何を検討すればよいの?

外国への出願を考えるきっかけは、発明後に最初に出願するときか、あるいは、日本への出願後の適当な時期だと思われます。このとき、以下のことを検討してみましょう。
<1>まだ日本に出願していない場合には、最初の出願前に、日本出願にするかいきなりPCT出願にするかを検討してみましょう。
通常は、最初はPCT出願をせずに日本にだけ出願し、半年ほど様子をみた後に外国出願(PCT出願を含む)の要否を検討します。最初の出願(日本への出願)から1年以内であれば優先権を主張することができます。その結果、後に出願した優先権主張出願は、最初の出願の出願日を基準として審査を受けることができます。つまり、約1年間出願を遅らせたにもかかわらず特許の審査上、基本的には不利益を受けないのです。最初の出願は早いもの勝ちであるため急いで出願することがほとんどですから、後になって、書類を充実させたり、発明自体を改良したくなるかもしれません。また、ビジネスとの関係から、発明の重要度の軽重がハッキリしてくるかもしれません。そこで、PCT出願に比べれば費用のかからない日本出願によって優先日を確保しておくのがおすすめです。
一方、これ以上、改良する余地がなく、多数の国に出願することが決まっているなら、日本出願1回分の費用を節約するために、いきなりPCT出願をしてもよいでしょう。
<2>既に日本出願を行ったのであれば、最初の出願から1年がタイムリミットです。最初の出願から1年が経過すると、優先権を主張することができなくなり、最初に日本出願をしたことのメリットが無くなってしまいます。ここで注意したいのは、日本において改良発明の出願を次々に行っている場合には、その出願群のうちの最初の出願から1年以内であるという点です。優先権は最初の出願から発生するからです。優先期間の徒過をさけるためにも、最初の出願から半年ほど経ったら、外国出願の要否を検討しましょう。
≫もう期限間近だ、という場合は?≪

PCT出願にするとどんなメリットがあるの?

PCT 出願の流れを理解しにくくする一つの要因として、「PCT 制度に付随するメリットが多い」ことが挙げられると思います。メリットが多いことは良いのですが、その適用条件が複雑であれば、スムーズな管理の流れを阻害してかえって不便を感じる原因にもなるのです。
PCT出願をすれば自動的に享受できるメリットについて挙げてみます。

・一度の出願手続(PCT 出願)で、、世界各国へ出願したのと同じ効果が・・・
>> 続きを読む

特許事務所には何を伝えたらいいの?

PCT出願の可能性をご検討のときには、その旨おっしゃってください。そして、既に日本出願を終えている場合には、その最初の出願日を伝えてください。複数の日本出願を済ませてある場合には、それら出願を全部申し出てください。かなり慣れた人でも、優先権の・・・
>> 続きを読む

サイトMENU

サイト運営者:栗原弘幸
(弁理士 No.11937、
特定侵害訴訟代理可能)
ご意見・ご質問は弁理士 栗原の公式サイトへ。

サイトMENU

Copyright (C) 2007 Hiroyuki Kurihara All Rights Reserved.